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黒いダイヤモンド 幻の果実「やまもも」

●やまももが幻の果実と言われる由縁

やまもも(山桃 学名:morella rubra)はヤマモモ科ヤマモモ属の常緑樹で、品種は、果実の色でクロモモ、アカモモ、シロモモに区分されます。
そして、この果実が黒いダイヤモンドや幻の果実と言われているのです。
ヤマモモは太平洋沿岸、特に海岸線を中心に多く自生していますが、なぜこのように貴重で高価な呼ばれ方をするのでしょうか・・・・?


その秘密は、
・梅雨のど真ん中に最盛期(出荷)を迎えること
・収穫のタイミングが2週間程度しかないこと
・非常に痛みが早く、日持ちしないこと
が理由で、その特性から特定の時期・場所以外、市場に出回らないからなんです。
近年では緑化を目的に街路や公園に植樹されているのを見かけるようになりましたが、これらのほとんどは観賞用のやまももであり食べることはできません。

●やまももの歴史

和名の由来は、山に生えモモのような果実をつけることからきています。
漢名は楊梅(ようばい、ヤンメイ)、別名として楊桃、山梅、渋木、樹梅、山桜桃、火実などがあり、古代から夏を表す季語として和歌などにも詠まれています(「やまももの落つる音なし五月雨」:芭蕉翁 等)。
ベトナムでは漢名をそのまま用いてズオンマイと呼んでいるそうです。 樹皮は三宅丹後、鳶八丈を生み出した染料のもとになったとされ、漁網を染める渋の原料になります。

また、楊梅皮(ようばいひ)という生薬で、古くは婦人病の薬として使われていました。
タンニンに富むので止瀉作用・消炎作用が期待でき、筋肉痛や腰痛用の膏薬に配合されることもあります。
高知県では県の木として選ばれている他、シイラ漬漁業に使うシイラ漬の下に葉がついたやまももの枝を垂らし、隠れようとする小魚を誘い寄せ、小魚を目当てに集まってくるシイラを巻き網で捕る漁法に使われているそうです。
日本での歴史は古く、平安時代の頃から食されていたようです。
複数の県や町でシンボルツリーに指定されていることからも、昔から親しまれていた樹木であることが伺えます。

●やまももの品種について

やまももには多くの品種が存在し、果実の大きさや熟期が品種によって異なります。なかでも、大粒で酸味の強い瑞光や、大玉で酸味の弱い森口、秀光(森口の変種)などが有名です。
他には「中山早生、肥山、秀峰、東魁、御前、阿波着綿、亀蔵、晩稲楊梅、青蔕斗大楊梅、天鵞絨、広東、西村、小橋、与川内、十六、種楊梅、中葉青、丁香梅、大炭梅」など、異形同種といわれるものが多くありますが、識別困難な系統も数多く存在します。
花粉は風に運んでもらう風媒花です。

●やまもものおいしい果実の選び方

さて、当農園が扱っているヤマモモはすべて「森口」です。
森口は広東と類似性が高く同種ともいわれており、中国広東や台湾から導入された品種です。
特徴としては、極大粒、暗赤色の中生種で酸味は少なく、果汁は多く爽やかで甘味があります。
果実の色は真っ赤なものと、紫がかった赤いものとがあります。
さてここで問題です。
どっちがおいしいと思いますか??
実はコレ、紫がかっている果実の方が断然おいしいんですヨ。
加工品としてはジャム、缶詰、砂糖漬け等の他、中国では白酒に砂糖を加えヤマモモの果実を漬け込んだリキュールの「楊梅酒」が広く作られていますが、筆者的には果実は甘酸っぱく生でもすごくおいしいので生がおススメです。

幻の果実「やまもも」 

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園主の秘話

ヤマモモはポリフェノールの一種のアントシアニンやカロテノイドの一種のβ‐カロテンを含みますので、強力な抗酸化作用が期待できます。
あくまで体験談ですが、園主は緑内障を患っていましたが、朝晩、冷凍のやまももを2個づつ食べ続けたところ、緑内障が良くなってしまったそうです。

ヤマモモの主な栄養成分(生)

主な栄養素(100gあたりの栄養価)
  エネルギー 44ca
 水分 87.7g
 タンパク質 0.5g
 脂質 0.2ℊ
 炭水化物 11.3ℊ
 灰分 0.2g
 食物繊維 1.1g
 β‐カロテン 19μg
 ビタミンB1 0.04㎎
 ビタミンB2 0.03㎎
 ナイアシン(B3) 0.3㎎
 パントテン酸(B5) 0.21㎎
 ビタミンB6 0.05㎎
 葉酸 26μg
 ビタミンC 4㎎
 ビタミンE  0.3㎎
 カルシウム 4㎎
 リン  5㎎
 鉄分 0.4㎎
 マグネシウム 7㎎
 カリウム  120㎎
*五訂日本食品標準成分表より抜粋

購入者レビュー

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●園主のこだわり
当園では10年以上前からやまももの生育を行っています。
当時は約2300本、現在では700~800本程度の果樹から5~10トンのやまももを収穫しています。

収穫は急いで行いますが、それでも全体の30%程度は完熟し自然落下します。


少しでも良い状態の商品を提供したい!という園主の願いから、どんなに状態の良いものであっても、落下した果実は販売いたしません。
粒の大きさは大粒で500円玉サイズです。

スタッフレビュー

扱いの難しいフルーツなのですが、生産農家さんとの協力により、生果(季節限定 毎年6月頃)や冷凍生果(お菓子のペースト等でご利用ください)を全国へ販売します。

投稿者:藤井

高知県やまもも森さん

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